「本当にこんなところにご飯屋さんがあるの?」
と不安になるほど、林の奥の奥に佇む「おうちごはん 野の」さん。
お店は木や畑にぐるっと囲まれ、空気の美味しさにさっそく心がゆるみます。
暖簾をくぐって中に入ると、日の光が差し込む大きな窓から、畑が一望できます。
「野の」さんは、手作りの野菜を使用して自然派な料理を提供する、家庭的ごはん屋さん。
今回は店主の池田 奈穂子さんに、その魅力を伺ってきました!
目次
元気な畑とおいしいごはん。
「野の」さんの敷地内には40種類以上の野菜が育つ広々とした畑があります。
(写真は畑のほんの一部です!)
畑は農薬・除草剤・化学肥料を一切使用しないので、土が元気!
池田さんがご家族と一緒に愛情を込めて育てた野菜は、栄養たっぷりでエネルギーのみなぎる野菜に育ちます。
それを食べれば、体も元気になること間違いなしです♪♪
一番人気の「野の定食」はご飯・お味噌汁・主菜・副菜4品がついたお得なセット。
ご飯は五分付米で、お代わり1杯無料。
お味噌汁は注文されてから作るので、具材が瑞々しい状態のまま頂くことができます。
主菜は数種類から選べます。
これが優柔不断な人には苦行で…(笑)
(ほぼ)毎週少しずつラインナップが変わるそうなので、しっかり吟味しなきゃいけません(^^;
こちらは編集部の新谷がいただいた「ポテトグラタン定食」
なんだか良くわからないけど、今までで食べたグラタンの中で一番おいしい!!
と、感動していました。
さらに!!
皆さんにご賞味いただきたいのが、100円でプラスできる平飼い有精卵のトッピング!
毎回どうしてもこの生卵のトッピングを注文してしまう新谷。
池田さんは、そんな新谷に生卵と一緒に2種類の醤油を運んできてくれます。
新谷オススメは左の「おたまはん関西風」。
すこし甘めのお醤油で、卵かけごはんによく合うんだそう。
「一度この美味しさを知ると頼まずにはいられないんだよね」と笑っていました(^^)
トッピングには他に、池田さんが自ら漬けた「梅干し」も!
南高梅なので、驚くほど実がおっきい!!
これから時間をかけて、どんどん美味しくなっていきそう♪
卵と梅干し、皆さんはどちらにより惹かれましたか?
何度も行かないと、1度に全部を味わうのは難しそうです…(笑)
取材中にふと目を惹かれたのが、台所近くに飾られている可愛いデザートメニュー表。
「バナナケーキ」や「手作りプリン」、「ところてん」や「2色ゼリー」など、池田さんが昔から作っている定番デザート達が池田さんの書いた可愛いイラストで紹介されています。
池田さんのご厚意で、取材中に「黒糖アイスクリーム」を頂けることに!
まず、黒糖ホイップクリームとバナナケーキが添えられたアイスクリームのボリュームに驚く二人。
写真では、わかりづらいですが、すごく大きいんです(^^;
スプーンを通してホイップと一緒にいただくと、黒糖のやさしい甘さが口いっぱいに広がります。
卵と砂糖と生クリームだけを使ったシンプルなアイスクリーム。
昔ながらのような、新感覚のような、不思議で魅力のある味です。
少し溶けたくらいがバナナケーキによく絡んで、最高に美味しかったです!!
こんなに手間のかかりそうな料理が種類豊富に用意されているとなると、仕込みはどれだけ大変なんでしょう??
それでも、池田さんは来てくれる方が飽きてしまわないように、と毎週副菜のレシピを変えています。
その料理の味はどれも絶品で、ファンが多いのにも関わらず、
「これまで子どもに作っていたものをお出ししているだけなので、プロの味ではないんです。
だから、“おうちごはん” なんですよ。」
と謙遜する池田さん。
「野の」さんは、そんな謙虚な池田さんの心が生み出す、深みのあるお料理が魅力のご飯屋さんです。
※ちなみに「野の」さんの店内には自然食品やハンドメイドコーナーが!
池田さんの弟さんが20年も前から営む、「いけだ野」という移動販売のお店の品物や
常連さんの手づくり品が並んでいます♪
食事を待つ間に、お気に入りを探すのも楽しいですよ!
“ここでやることに意味がある”
「野の」さんの畑が開墾されたのは、今から約30年前のこと。
当時60歳になるお父様が昔からの夢を叶えるために始めた畑仕事。
“農薬の影響を受けていない水の流れる土地” にこだわって、あらゆる場所を検討し、やっと見つけた土地でした。
林の奥には100年もの間、枯れたことのない小川が流れています。
畑を覗かせてもらうと、そこにはズッキーニやしそ、ネギ、奥には椎茸まで約40種ほどの野菜が元気に育っていました。
入り口の方にある鶏舎では、鶏が元気いっぱいに走り回っていました。
鶏舎の中で自由に歩き回らせ、餌には自家配合の発酵餌を与えて育てています。
ストレスフリーでみんな元気に美味しい卵を産んでいます。
普通だと、ストレスによってお互いを攻撃したり、病気になるのを防ぐため、ヒナの時点でクチバシを切られ、ホルモン剤や抗生物質を投与される排卵鶏。
こちらの鶏舎では、もっと自然に近い育て方をして、有難く卵を頂くために、クチバシを切られていないヒヨコを連れてきて、手間をかけて大切に育てます。
だからこそ、本当に美味しくて安全な卵を産むことができるんですね!
これが「野の」さんの卵かけご飯が美味しい理由です。
池田さんがこの場所でご飯屋さんを開こうと決めたのは、今から4年前。
当時57歳だった池田さんは、養護学校の職員でした。
「もう5年早く始めていれば、もっといろんなことができた。」
というお父様の言葉から、55歳からは今までと違うことをする!と決めていた池田さん。
57歳の時にやりたいことが見つかり、定年を待たずに退職を決意。
退職後1年で「野の」の営業を開始しました。
もっとお客様が来やすい場所にするように勧められたこともありましたが、
「ここでやることに意味がある」
と確信していた池田さん。
迷いなく、畑の横に「野の」をつくることを決められました。
お料理の提供には多少お時間が掛かってしまいますが、
そんな時間も楽しめてしまう「野の」さんの空間。
居心地が良すぎて、予定以上に長居してしまう方も多いんだとか。
家族や援農の仲間と一緒に育てた畑の横で、そこで採れた野菜を使って料理をふるまう。
そんな素敵な流れの中には、普段の暮らしの中では感じられない喜びや発見がきっとあるはずです。
車がなくては行きづらい立地ですが、だからこその魅力が沢山詰まった素敵なお店です。
ぜひ一度足を運んでみてください!
池田さんからのメッセージ
こんにちは。
野のを始めて、3年目となりました。
これも来てくださるお客様のおかげと感謝しております。
経験も技もないため、「心をこめて」仕事をするよう心がけています。
(それしかできません😅)
その上、料理をお出しするのが遅く…どうか、心にも時間にも余裕を持って、おいでください。
イベントや畑仕事などにより、お休みとなることもあるため、
ご予約またはお問い合わせしていただけるとありがたいです。
よろしくお願いいたします😊
おうちごはん 野の 店主
池田 菜穂子
インフォメーション
住所 |
〒061-2272 北海道札幌市南区簾舞南区 94番2号
※バス停「東簾舞」より車で10分。
|
駐車場 |
有り |
営業時間 |
【 金・土 】 ランチ 12:00〜15:00 ディナー 17:00〜21:00 【日・月】ランチのみ 12:00〜15:00 |
定休日 |
火・水・木 |
連絡先 |
090-9436-5256 ※お電話の際は「manaponoを見た」とお伝えください。 |
HP | https://nonoikeda913.wixsite.com/nono |
SNS |
Facebook @nono.ouchigohan Instagram @nono_ikeda |
manaponoの輪~からだの森鍼灸院さん
このコーナーでは、池田さんがオススメするmanapono仲間をご紹介♪
~紹介するお店~
からだの森鍼灸院
~推薦コメント~
鍼灸治療と音叉療法を
組み合わせた、豊平区の治療院。
自分のからだに意識を向け
からだからのメッセージを受け取り、
こころとからだのバランスをとるための
治療を行ってくれます。
インタビューを終えて
車を降りた瞬間から、時間がゆっくりと進み始めました。
店内には気持ちの良い風が流れ、日の光がキレイに差し込む居心地の良い空間。
スマホを見ると「圏外」の文字が。
こんな自然たくさんのところに足を運ぶのは本当に久しぶりで、なんだかすごく心地が良かったです。
「ここで一日中過ごせたら気持ちが良いだろうなあ・・・」
街中の喧騒や、毎日肌身離さず持ち歩くスマホから覗けるインターネットの世界から離れ、
ゆったりとした自然と寄り添う時間を持てたら、心も体も癒されるはずだと思います。
ただ、車がない…….
そのうち我慢できずにレンタカーでお邪魔することになりそうです。笑
manapono編集部 坂田