みなさんは“コーヒー”をどのように楽しんでいますか?
同じ豆でも精製方法や煎り方・淹れ方の違いで味が大きく変わるコーヒー。
それをお客様ひとりひとりの好みに合わせて調整してくれるカフェがあったとしたら…
コーヒーの世界が広がりそうですよね!!
今回はコーヒーをこよなく愛するオーナーが創り上げたお店「café vivid life」さんをご紹介します…♪
目次
ヒアリングを行うカフェ
東区にある「café vivid life」さん。
オーナーの永谷聡美さんが17年前にオープンしたカフェです。
決してアクセスが良いとは言えない場所で、看板も小さく営業しているにも関わらず、根強いファンの多いお店。
その人気の秘密はコーヒーにありました。
永谷さんはその人の好みに合わせてコーヒーを淹れてくれます。
私が初めて「vivid life」さんでコーヒーを頂いた時のこと。
席についてまず、コーヒーのメニューの豊富さに驚きました。
日によって変動はありますが、常に10種以上の豆を用意しているといいます。
コーヒーは農産物なので、毎回絶対に扱う豆というのはないんです。
と話す永谷さん。
その都度、自分がおいしいと感じるものだけを厳選しているんだそう。
そして、その豆一つ一つの味や香りを文字にしてお客さんに伝えています。
コーヒーの好みをまだよく理解していない私。
親切な細かな説明を読んでもどれが飲みたいのかを決められず、永谷さんに助けを求めました。
「酸味のある、あっさりめのコーヒーが飲みたいのですが、どの豆が良いでしょうか?」
そう伺うと
「品質が良く香味豊かな豆を使えば、味わいの好みを調整できますよ!」
と永谷さん。
えっ!と驚いてる私に今度は
・なぜあっさりのコーヒーが飲みたいのか
・普段はどんなコーヒーを飲むのか
・今日は何杯目のコーヒーなのか
など、「そんなことまで?!」という内容の質問をいくつかされて、更に驚きました。
そのうちに、まるでガイドされるかのように、ひとつのコーヒー豆にしぼりこんでくださった永谷さん。
まるでコーヒーのソムリエ!!
そして、ようやく注文を終えワクワクしながら出来上がりを待つ私。
これから味わうコーヒーが楽しみで仕方ありません(^^)
じっくり時間をかけて、カップの淵ギリギリまで淹れられたコーヒーが運ばれてきました。
注文した通り、あっさりしつつ、想像の上を行く香り豊かでリッチな味わい。
思わず「うわぁ」とため息がでてしまいました。
横に添えられた“しるこサンド”との相性も抜群です…♪
何より、ここまで丁寧に自分のための一杯を淹れてもらったこと自体が初めてだった私。
それだけでも大きな特別感があり、とても満足した気持ちになりました。
コーヒーというのは容易に調整が効くものだと思うんです。
と話す永谷さんは、ヒアリングすることを褒められても不思議に感じるだけなんです、と仰っていました。
コーヒー職人、という表現が合うような永谷さん。
自分の好みのコーヒーを探すのも楽しいけど、出てきたコーヒーの味わいの中から“新たな美味しさを探す”こともコーヒーの楽しさの一つだと語っていました。
これまで自分たちが知っているコーヒーの世界を全く違う形で、大きく広げてくれる。
「vivid life」さんは、そんな新たなコーヒーの魅力に気づけるきっかけとなる場なんです。
一期一会のスイーツとお料理
「vivid life」さんのもう一つの大きな魅力は、永谷さんの手作りスイーツとお料理!
永谷さんはその日その日で見つけた美味しそうな食材をつかって、化学調味料を使用せずに調理を行っています。
自分がお店に行ったときに、「頼みたい」と思うものを想像して作っています。
この言葉の通り、永谷さんの作るものは時代の流行りとは関係のない、昔ながらの味や元祖の味が多いです。
メニューには「焼き林檎のチーズケーキ」や「吟醸甘酒とあんこのプリン」、「豆乳とごまのシフォンケーキ」など、あまり聞きなれない組み合わせのスイーツが並びます。
名前を聞くだけで頼みたくなる魅惑的なメニューたち….
その横に描かれた永谷さんの手描きの絵にもそそられ、遊びに行くたびに目移りしてしまいます。
“ここでしか食べられないもの”を意識してレシピを考えている永谷さん。
よく耳にする料理も、永谷さんがつくると全く別物に見えてきます。
こちらは人気のメニューの「originalタコライス」!
贅沢に盛り付けられた野菜には辛味の効いた自家製のサルサソースがオン!
野菜の下にはとろーりチーズが隠れています….☆
野菜不足を感じるときにぴったりの料理ですね!
「タコライス」の他には、味付けや具材の違うパスタがいくつか用意されています。
「大葉と肉みその甘辛みそミートパスタ」や
「有機小カブときのこのネギ塩パスタ」、
「温玉と韓国のりのピリ辛ラー油納豆パスタ」など
想像するだけでよだれの出てきそうな名前のパスタがたくさん!
(※上記の料理を提供していないこともございます)
コーヒーもなみなみ、料理もスイーツもモリモリなので帰るころにはお腹がいっぱいに満たされますよ☆
毎日10種近くのスイーツを用意しているため、どれを頼むか決められないお客さんも多数!
それに加え、永谷さんのつくる料理は食材の入り方や永谷さんの気分でよく変動するので、「迷ったときはまた次回」というような技も使えません。
そのため、お客さんから「決められない~!」と言われることもしばしば。
そんなときに永谷さんがお客様にかけるのは….
一期一会の出会いを楽しんでください♪
という言葉。
今日のメニューとの出会いを大切に、熟考して一つを選択。
そうすることで、よりそのプレートを美味しく大切に味わうことができます。
永谷さんご自身も、一期一会だからこそ一つ一つのスイーツの作り方から盛り付け方まで、たっぷり愛情をもって真剣に丁寧につくり上げるのではないでしょうか?
だからこそ、「vivid life」さんのスイーツにはどこかほっこりする温かな美味しさを感じることができるのかもしれませんね!♪
料理は戦(いくさ)
「vivid life」さんでは1日限定10食で食事の提供も行っています。
加えて、通常は前日までの予約が必須です。
以前までは一般的なカフェ同様、いつでも注文できるようになっていました。
それが今の形態に変わった理由はただ一つ….
“コーヒーを淹れることを優先したかったため”。
ある時気が付くとコーヒーを淹れる時間よりも料理をしている時間の方が多くなっていたんです。
と話す永谷さん。
コーヒーを淹れることを疎かにはしたくないし、料理は元々自分のやりたかったことではない。
かといって料理をするのは楽しいし、ゼロにはしたくない。
そんな想いから、今の“限定10食”にたどり着いたんだそう。
作る側はもちろん本気で作りますが、予約を入れて食べにくるお客さんっていうのは更に本気なんです。そうすると、私にも気合が入りますから、だんだん私とお客さんとの「戦(いくさ)」みたいになっていくんですよね(笑)
と、なんだか嬉しそうに話す永谷さん。
結果的にコーヒーも料理も、より一層想いを込めて提供ができるようになったといいます。
大好きなコーヒーを仕事にすることで、はじめたばかりの頃は
「好きなことが仕事になると好きなことじゃなくなるよ」
と周りに言われたこともあったんだとか。
しかし、取材を通さずとも永谷さんはコーヒーが大好きということは少しの会話からわかります。
一人で営業しているからこそできる、柔軟な対応も「vivid life」さんの大きな魅力です。
皆さんもぜひ、ゆったりとした時間を過ごしに「cafe vivid life」に足を運んでみてください….♪
永谷さんからのメッセージ
珈琲の香りや味わいは驚くほど多彩です。vividlifeでは豆の個性の表現を大切にドリップしております。
珈琲は決まった味が必ずあるのではなく、それを見つけ出す楽しみのものだと思っています…
「珈琲って面白い!!」そんな風に思ってもらえる場所になれたら嬉しいです。
café vivid life 店長
永谷 聡美
インフォメーション
住所 |
札幌市東区北二十三条東22-6-8 |
駐車場 |
3台 |
営業時間 |
火~土 11:30-18:00 (ラストオーダー 17:00) 日・祝 11:30-17:00 (ラストオーダー 16:00) |
定休日 |
月曜・第3火曜 |
連絡先 | 011-782-8004 |
HP | なし |
インタビューを終えて
初めて「vivid life」さんにお邪魔をしたとき、
1、2時間滞在をしていたのですが、ラッキーなことにその時は丁度お客さんが去った後で、永谷さんを独り占めできたんです!
コーヒーの話やお店の話、manaponoの話など、どんどん話が弾んでとても楽しい時間を送れたことを覚えています。
たまにお客さまがいらっしゃって一度裏に消えることがあっても、話の途中では絶対に戻ってきて続きを話に来てくれる永谷さん。
そのような行動や会話の中に、永谷さんの優しさや思いやりを感じ、私は一度会っただけでファンになってしまいました。
ゆったりとしていて居心地の良い空間。
取材をさせていただいて、「vivid life」さんの魅力をより深く知ることができて、とても光栄でした。
コーヒー好きの方、まだ自分のすきなコーヒーを見つけていない方、
ぜひ足を運んで、コーヒーの世界を広げてみてください♪♪
manapono編集部 坂田